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歯のマメ知識

お口の機能を評価する?舌圧計って?

木村梨奈

皆さんこんにちは🌸

堺市北区北花田 医療法人幸優会さかなか歯科 歯科衛生士の木村です☘️

早速ですが

口には、話す・食べる・呼吸する・笑う、など様々な機能があります。

この口の機能がしっかりと使えることは、健康に長生きするために欠かせないものです。

高齢化に伴い、日本では近年高齢の方のお口の機能の低下が問題になっています。

歯科では「口腔機能低下症」という病名が付けられ、それに対する検査やリハビリテーションなどを行うことができます。

口腔機能低下症の診断項目に「舌圧:舌の力」というものがあります。

舌の力というと普段なかなか気にすることはない方が多いと思います。しかし、この舌の力はお口の機能を保つためにとても大切なものなのです。

今回は舌圧がなぜ大切なのか、舌圧計とはどのようなものなのかについてご説明します。

口腔機能低下症とは

口腔機能低下症はその名の通り、咀嚼、嚥下、構音、唾液、感覚など様々なお口の機能が低下した状態です。加齢が原因になることが多いですが、他にも病気や障害が原因となることもあります。口腔機能低下症の診断は7つの項目(口腔衛生状態不良、口腔乾燥、咬合力低下、舌口唇運動機能低下、低舌圧、咀嚼機能低下、嚥下機能低下)のうち3つ以上があてはまると診断されます。

口腔機能の低下は栄養状態や全身の筋肉量などにも影響を与え、高齢の方は要介護状態につながるともいわれています。

舌の力がなぜ大切か

舌は食事の時に食べ物を送り込む

舌は筋肉の塊で、口の中でとても複雑な動きをします。

食事の時、私たちは食べ物を前歯で噛みきり奥歯ですりつぶします。奥歯ですりつぶすときに噛んで歯の上からこぼれた食べ物を、舌が再度歯の上にのせて唾液と混ぜて塊にします。舌は食べ物の塊を喉のほうに送り込む働きをします。舌の力でしっかり送り込まれることで、食道に食べ物が入り飲み込むことができます。

舌圧が低いと誤嚥のリスクが上がる

舌の力が弱いと、食べ物を喉の奥に送り込むときに食べ物がしっかりと送り込めずに、上あごや喉に食べ物が残ってしまいます。

口の中に残った食べ物が予期せずタイミングで喉のほうに落ち、食道ではなく気管に入ると誤嚥に繋がり誤嚥性肺炎のリスクとなります。誤嚥性肺炎は高齢者に多い死亡原因です。

滑舌が悪くなることも

舌の筋肉が低下することで、舌の動きが悪くなります。そのため滑舌が悪くなり、人と会話するのが難しくなる場合もあります。そうすると人と接することが億劫になり、ますます舌を使う機会が減ってしまいます。

舌圧計とは

舌圧計は歯科医院で舌の力を測るために使う機械です。口の中に小さな風船のような膨らんだ機械を入れて、それを上あごと舌で押しつぶしたときの力を測ります。

この時の舌圧が30kPa以下だと低舌圧と診断されます。数値が低く、低舌圧の疑いがある方には舌の力を鍛えるトレーニングについてもご紹介していきます。低舌圧を予防するためにも、ぜひ舌圧測定を行なってみましょう!気になる方は、お気軽にスタッフにお声がけください。

この記事を書いた人

歯科衛生士 リーダー

木村 梨奈 RINA KIMURA

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