歯のマメ知識 知覚過敏について🦷 2022.03.06 吉田 琴奈 皆さんこんにちは🌸 堺市北区北花田 医療法人幸優会さかなか歯科 衛生士の吉田です🐹 今日は「知覚過敏」についてお話していきます。 冷たい食べ物や、あるいは酸味の強いミカンなどのフルーツを食べるとズキンとしみる、また歯ブラシの毛が触れると傷んで困った経験はありませんか? もしかしたらそれは「知覚過敏」かもしれません⚠️ 知覚過敏とは歯茎が下がる、歯のエナメル質が摩耗するなど、一般的な歯のトラブルが原因として徐々に悪化していく歯の状態です。 20歳から50歳までの人が最も多く知覚過敏の症状を患わっています。 知覚過敏の症状、歯の内側にあるやわらかい「象牙質」が露出してしまうことで発生します。 象牙質は歯のエナメル質の内側にある組織です。 象牙質には小さな穴があいており、数千本の象牙細管とよばれる細い管が歯の中心に向かって伸びていてその中は液体で満たされています。 この象牙細管から伝達された各刺激がタンパク質である細管内組織液を動かすことで歯の神経を刺激して刺すような不快感、瞬間的な知覚過敏特有の鋭い痛みを引き起こすと考えられています。 知覚過敏の原因 ➀エナメル質の摩耗 エナメル質は歯の外側、表面を覆う硬い組織で体の中で1番硬い組織ですが、時間の経過と共に摩耗することで内側の象牙質が露出してしまうことがあり、これが知覚過敏の原因になることがあります。 摩耗の原因には、過度の歯磨き、噛み合わせによって過度な負担がかかる歯軋り、食べ物や飲み物に含まれる酸などがあります。 また、歯茎が下がっているところに荒い研磨剤の含む歯磨き粉を使用してゴシゴシ強く磨いてしまうことによっても摩耗が生じます。 ➁歯茎の後退 後退の原因には歯周病や咬合性外傷( 1本の歯に噛み合わせの過度の力が掛かることによっておこる損傷 )でしたり加齢などがあります。 また、後退した歯茎に過度なブラッシングや、自身に合っていない大きい歯間ブラシを使用して強く磨いてしまったひ、フロスをグイグイ無理矢理通してしまうと、より知覚過敏の症状が強くなる原因となります。 治療法と予防 知覚過敏の治療は原因をできるだけなくして、刺激を伝えにくくすることです。 症状のレベルによって治療法は異なりますが軽度から順に説明いたします。 ☆まずは丁寧にブラッシング やわらかめ〜普通の固さの歯ブラシで露出した歯根の表面についたプラークを丁寧に落とします。 この時に注意していただきたいのが力強くゴシゴシ磨かないことです。 歯根は歯の表面に比べて柔らかいのでしっかりら磨こう!と思ってゴシゴシしてしまうと、かえって歯根を削ってしまう結果になりかねません❗️ ですので、やさしく小さな動きで丁寧に磨くように心掛けて下さい。 同様に歯磨剤も粗い粒子の研磨剤のものより、研磨剤無配合あるいは低研磨剤のものが良いかと思います。 ☆知覚過敏防止の歯磨剤を使用する 歯根の表面にあいた象牙細管の穴をふさいで刺激が伝わりにくくなる成分が含まれていますので、これを使いながら優しく丁寧に磨くと、1〜2週間で症状が改善します。 なお効果はゆっくりですが、フッ素を利用して歯根の表面の再石灰化を促進し、病状を軽減させる方法もあります🪥 ☆歯根の表面にコーティング剤を塗布する 歯磨剤でも症状が改善しない場合は、露出した根面に染み止めの薬を塗布し、歯面に一層の膜を貼り刺激を伝えにくくします。 超時間の耐久性はありませんが即効性があり歯にダメージもない方法もあります。 ☆歯根の露出分を埋める コーティング剤でも改善しない場合は、歯と同じ色のプラスチックの材料で歯の表面を覆い刺激を遮断します。 歯を削る必要はありませんがプラスチックなので欠けやすく、欠けてくると周りに汚れがたまりやすくなることがあります。 ☆歯の神経を取る 上記の治療でも全く改善しない場合は最終手段として歯の神経を取ります。 確実に染みはおさまりますが、歯の神経をなくした歯は健康な歯に比べてもろくなり歯の寿命が短くなってしまいますので、安易にオススメはしません。 歯がしみると食事や歯磨きがおっくうになってしまいますよね🥲 少しの治療で不快感を取り除けるかもしれません! 放っておくと症状が悪化することもございますので、気になる事があればお早めにご相談下さいね🐣 この記事を書いた人 歯科衛生士 吉田 琴奈 Kotona Yoshida