歯のマメ知識 親知らず 2024.04.04 木村梨奈 皆さんこんにちは🕊️ 堺市北区北花田 医療法人幸優会さかなか歯科 歯科衛生士の木村です☘️ 最近暖かくなり、春らしい気候になってきましたね🌸 今回は、親知らずが生える時期や抜くタイミングなどをお話していきます🦷 親知らずが生える時期 親知らずは一般的に10代後半から生えてくる永久歯です。なかには30代や40代になってから生えてくる人や、生まれつき親知らずが存在しない人もいます。 親知らずはほかの歯よりも遅れて生えてくるため生えるためのスペースが狭く、横向きや斜めに生えてきたり、途中までしか生えなかったり、骨の中に埋まった状態になったりすることも多いです。 親知らずはどのタイミングで抜くべき? 親知らずを抜く適切なタイミングは20歳前後とされています。親知らずが生えたばかりの時期は顎の骨が柔らかく、抜歯の難易度が低いためです。 親知らずの根元には大きな神経が通る下顎管があり、歯根が完成すると抜歯により神経を損傷するリスクがあります。親知らずの歯根が完成していない段階で抜歯すれば神経を損傷するリスクを抑えられるのです。 また、親知らずは抜歯後に腫れや痛みが強く出ることがありますが、20歳前後であれば回復も早く、抜歯によるダメージを最小限に抑えられます。 ただし、親知らずがまっすぐ生えていて、上下で噛み合っている場合は抜く必要がありません。 抜いた方が良い親知らずの特徴 親知らずの周囲の歯茎が腫れている 親知らずの周囲の歯茎が腫れている場合は抜いたほうがよいでしょう。 親知らずが途中までしか生えてこず、歯茎が被った状態になることも多いです。親知らずが途中までしか生えていないと歯磨きが不十分になりやすく、親知らずの周囲に汚れが蓄積し「智歯周囲炎」を引き起こす可能性があります。 智歯周囲炎とは、親知らず(智歯)が原因で起こる歯肉や歯周組織の炎症のことです。親知らず周囲の歯茎の腫れや痛み、膿が出るなどの症状が現れ、炎症が広がると発熱や全身の倦怠感などがみられます。 親知らず周囲の炎症は繰り返すことが多いため、歯茎が腫れたら抜いたほうがよいでしょう。 親知らずが虫歯になっている 親知らずが虫歯になっている場合は基本的に抜いたほうがよいです。親知らずが虫歯になると手前にある第二大臼歯も虫歯になる可能性があります。 また、虫歯や歯茎の炎症が悪化して顎の骨に悪影響を及ぼすこともあるでしょう。親知らずは歯磨きがしにくく、虫歯を治療しても再発する可能性が非常に高いです。虫歯の再発や周囲への悪影響を防ぐためにも、虫歯になった親知らずは抜いたほうがよいでしょう。 親知らずが斜めや横向きに生えている 親知らずがまっすぐ生えず斜めや横向きに生えてくると、歯磨きが難しくなり汚れが溜まりやすくなります。そのため、親知らずの歯と手前にある歯が虫歯や歯周病になる可能性が高くなります。 口腔内のトラブルを未然に防ぐために、親知らずが斜めや横向きに生えている時は抜いた方がいい場合もあります。 歯並びの乱れの原因になっている 斜めや横向きに生えた親知らずが手前の歯を押して歯並びが悪くなることがあります。 親知らずが歯並びの乱れの原因になっている場合は抜いたほうがよいです。歯並びが悪くなると汚れが溜まりやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。また、噛み合わせの悪化を招き、全身の健康状態に悪影響を与えることもあります。 お口と身体の健康を維持するために、歯並びの乱れの原因になっている親知らずは抜いたほうがよいでしょう。 この記事を書いた人 歯科衛生士 リーダー 木村 梨奈 RINA KIMURA